宮崎西 田崎博俊
我がクラブの第38代会長・前田暢俊君の点鐘で新年度がスタートした。彼は、この春に慶応義塾大学大学院政策・メディア研究科に入学した学生会長である。
設計会社の社長である彼は、景観を壊してまでも建築する近代的な建物に反発を感じていた。
もう一度ゼロからスタートしてみようと思い、昨年秋に軽い気持ちで大学院の入学試験を受けた。
一次試験に合格し、二次試験は面接だった。
カルチャースクールでは年下の先生から教わることがあっても、大学では先生の方が年上というのが一般的だと思う。
面接教授が、自分よりも年上で60才の彼を入学させるわけはないと思っていた。
ところが研究者の世界しか知らない教授達は、実務経験豊富な建築家の熱弁に「なるほど」と納得させられ、感心して顎が上下に動いてしまった。彼はみごとに合格したのである。
入学はしたものの、記憶力の衰えには驚くばかりで、若者の3倍は時間をかけて勉強しないと追いつけないと彼は言う。
それに、いきなりマルチメディアと言われても、キーボードにのせた指が動かないとボヤク。
同じ大学院に通う彼の娘は彼の先輩、親子で仲良くキャンパスに通っている。
こういう訳で、毎週宮崎と東京を飛行機で往復し、会長と学業の両立を図っている彼だが、一年の留年は覚悟しているもよう。
関東地区のプログラム委員の皆様、ぜひ前田学生会長を例会卓話者に招待してほしい。
(第2730地区・宮崎県・薬剤師)
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